外国人が代表である新規設立法人の銀行口座開設

近年、新規設立会社が銀行口座を開設するのは非常に難しくなっています。これまで、同じ屋号で個人事業として営業している場合や、親会社が既にあって小会社を設立した場合などは、比較的口座を作りやすいのですが、そうでない場合、かなり厳しい審査があります。

外国人が代表である新規設立法人の銀行口座開設について、銀行担当者から伺った内容をまとめたいと思います。

■代表者の在留資格について

その外国人が在留資格を持っているか。持っている場合、その有効年数。1年より、3年、5年のほうが作りやすい。1年の場合、なぜ1年なのか聞かれます。また、在留期限まで半年以内の場合も作りにくい傾向にあります。1年ビザの方は、ビザ更新してすぐ、つまり在留期限が1年近く残っている状態で口座申込をしたほうがよいでしょう。

もし、在留資格更新中の場合、更新の結果が出ないと口座も作れないことが多いです。せっかく多数の書類を用意して、時間をとって銀行まで行っても無駄になりますので、在留資格更新が終わってから申し込んだほうがよいでしょう。

■事業所の実態について

事業所(事務所)の賃貸契約書があるなら持参しましょう。最初の段階では求められないことがありますが、新設会社の場合、ほぼ必要となります。バーチャルオフィスやシェオフィスの場合、少し不利になります。その場合、利用契約書や約款のコピーなどを持参し、きちんと契約して借りていることを示します。また、事務所の写真を撮影し、A4用紙に貼り付けておくとよいです。撮影場所は、ビル全体、ビル入り口、会社看板がある場所、事務所入り口、事務所のポスト、事務所内などです。

銀行によっては、営業担当者が実際に事務所を訪問し、会社の実態を確認します。ですから、事務所の実態が疑われるような要素がないように気をつけましょう。

■事業内容について

どのような事業を行うのか、明確に示すことが必要です。専門商品を扱う場合であっても、部外者でもわかりやすく説明できるようにしておきましょう。このとき、口頭での説明だけでは絶対に不十分です。銀行の担当者がよく理解しているとは限らず、まちがって伝わる可能性があるからです。また、銀行の担当者が事業内容を理解できない場合、口座も開設できないことが多いです。何をやっている会社なのか分からないのに、口座を開設するとリスクがあるからです。

事業内容については、会社のホームページのコピー、会社案内、商品案内、仕事内容がイメージできる写真などがあるとよいです。

■代表者の経歴について

この点については、代表者の経歴書を添付しましょう。最終学歴からの職歴をわかりやすく記載したものがあるとよいです。このとき、日本語力を証明するものがあれば必ず添付しましょう。もしない場合、日本在住年数を目立つように書いておき、日本語でのやり取りに問題ないことを示しましょう。

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